先日自分のコーチに「うまくいっていないこと」をテーマに話したいと切り出したところ、「今はうまくいっているとは言えないこと」だねと言い直されました。
お気づきですか?
楽しいことにドキドキ心が弾んだり、辛いことにズキズキ心が痛んだりしますよね。
その場で体感できる感情に加えて、私たちは言葉によって感情を認識しています。
あるアメリカの高校のテストで合格点に達しなかった生徒の成績表に「Fail(=落第)」と書かずに「Not Yet(=まだ)」と書いたそうです。
まるでダメ人間だと烙印を押されたような気分にさせるのではなく、このままさらに頑張れとメッセージを送るのとでは大分反応が変わりますよね。
「NOT YET(まだ)」と書かれた生徒は、落第と書かれた生徒よりもその後成績を伸ばしたそうですよ!
だから、「できていない」ではなく「まだうまくいっているとはいえない」なんですね。
あなたにもきっと経験があると思いますが、本当に何かを学んだり、成長したのはうまくいかなかった時ではないでしょうか?
試練や苦境に立たされたり、チャレンジが失敗した時、心は自衛本能から自分にはやっぱり才能がなかった、と自分を慰めたり、忙しくて時間がなかったとか相手・環境が悪かったと他責方向に走りがちです。
こうして諦めて自分の自尊心を守っていたかもしれませんが、時間でそれが癒されてくると、その後のあなたにとってそれは大きな糧になっていると思うのです。
もちろん、渦中にいる時や心折れている時から立ち直るために「時間」という薬もありますが、失敗も受け入れて、「まだ」という前向きな言葉で今まで以上に努力し続けるという選択肢も加えてみると、より回復が早いかもしれません。
私自身過去を振り返ってみると、自分から「ごめんなさい」が言えない人間でした。
自分は悪くないと言い聞かせることで自分を守っていましたが、殻に閉じこもるとそこからの学びも目減りしてしまっていたなと感じます。
私の場合、子供を授かって、コーチングを受けたことをきっかけに、かなり殻に閉じこもる時間や頻度が減ったと感じます。
怒りに身を任せたり、殻に閉じこもるということは、自分がその対象に執着していたり、ずっと影響を与えられ続けているとも言えます。
そんなつまらない相手にずっと支配されているなんて気分悪いですよね(笑)
だから、許す・手放すということができると、純粋に「学び」が残るんです。
相手が悪いわけでも、自分が悪いわけでもない。
ただ「まだできなかった」だけ。
どちらの言葉を選ぶかでその次の展開は変わってきそうですね(^^)