こんにちは
元帰国子女、元留学生、元駐在員、ついに駐妻のLamaです。
お子さんがいるご家庭であれば、駐在が決まって最初に考えるのは子供の学校・教育環境ですよね。
環境によっては現地公立校しか選択肢がなかったりするので悩ましいですが、北京のように現地校、日本人学校、インターナショナルスクールと選択肢がいろいろとあるのもまた違う悩みの種だと思います。
海外駐在が決まったら、子供の学校選びの際に考えたい2つのテーマについてお伝えしたいと思います。
1つは私が実際現地の学校見学とインター、日本人学校それぞれの学校に通わせている方へのヒアリングを通じて考えた親として考えたいこと。
もう1つは私自身が子供だった頃に子供として感じた気持ちです。
子供の年齢、本人のキャラによっても感じ方が違うとおもうので、2点目はあくまでもご参考まで。お子さんと向き合ってぜひ話してみてください。
親として考えたいこと
1)赴任期間と今後の可能性
各会社や業務によってもちろん違います。特に辞令をもらって海外に赴任する方が多いでしょうから、自分の希望が全て叶うわけではないでしょう。
あくまでも「可能性」でよいので、キャリアを見据えてみてください。
年数について
今回の赴任は何年くらいになりそうですか?
年数が短いと、子供は新たな言語を習得するだけで精いっぱいという可能性があります。「語学留学」に近い感覚で言語習得を第一優先に置くという選択肢もあります。
ただ、もし「言語」よりは社会性、情緒面での発達や自尊心の確立ということを重視したいということであれば、母語の学校環境を選ぶという選択肢もありだと思います。
私の知人のお子さんでとても感性が繊細で、絵が上手な男の子がいました。インターナショナルスクールに通っていたのですが、言葉ができないことがコンプレックスになり、何事にも自信が持てない状態に陥ってしまったということがありました。
特に繊細なお子さんは言葉にハンデがない状態の方が成長にとってよい場合もあります。
言葉のハンデが消えるタイミングですが、幼稚園児で1年以内、10歳までで2年以内、それより上は3年以内というのが元帰国子女でもある私の実感です。
これを上回る期間の予定であれば子供にとって言語がハンデにならない時間が確保できると思います。
2回目(3回目)駐在の可能性
今後別の海外拠点に駐在する可能性が少しでもあれば、今回も英語の学校に通わせて、2度目(3度目)が来ても慌てず構えられるというメリットがあります。
今回駐在は日本語学校で、次回子供が大きくなったタイミングの駐在は現地校、もしくはインターナショナルスクール、という考えも悪くないと思います。
ただ、このやり方だと、英語圏の公立校なら問題ないですが、インターナショナルスクールの場合、学年が上がってくると入学に際し英語の試験を課せられる所も多いので注意が必要です。
学校側も在校生のテストスコアの高さ、卒業生の(欧米圏の学校への)進学実績が商売道具ですので、全く英語が喋れないと受け入れてもらえない可能性があります。
次の駐在の可能性があるかどうか、そしてそれがいつ頃来そうか、この点は考慮すべき要素でしょう。
2)1つ上の学校まで視野に検討する
子供の成長はあっという間です。
幼稚園児は小学生、小学生は中学生に…というように、駐在期間が延びることも考慮し、子供の通う学校の一つ上の学校も視野に検討する必要があります。
北京の場合、日本人学校は中学校までで、高校はありません。
高校受験のタイミングで一家離散しなければならないことを覚悟して、対応をとっておく必要があります。
また、仮に幼稚園までは日本人幼稚園で、小学校からはインターという場合を考えてみましょう。
日本の新学期が4月であるのに対し、欧米系のカリキュラムの学校は8-9月入学がほとんどです。インターナショナルスクールの1年生に入るためには日本人幼稚園を3月に卒園し、日本人小学校へ4月に入学し、夏休み明けの9月にインターナショナルスクールに転校することになります。
インター側のスタートを半年待つ間に、日本人学校で新しいお友達もできるし、学校に折角慣れてきたというタイミングなので、個人的には子供の気持ちを考えるとあまりお勧めできません。
3)環境、生徒(保護者)を実際に確認する
学校を選ぶ、ということはそこに「通い続ける」ことが大前提です。
大人がスポーツジムを変えるのとは違って、転校は子供の社会や人間関係の変化を伴います。
行ってみたら、印象と違った!ということがないよう、学校の見学は必須です。
私は当時よくわからず居住圏に近い「インターナショナルスクール」を様々見学してみましたが、名ばかりインター校のなんと多いことか!!
99%が中国人だったり、ネイティブの先生が数人しかいなかったり、学校に来ていた父兄の雰囲気がかなりガラの悪い成金っぽかったり…
名ばかりインターを排除していくだけで、自ずと学校は決まっていきました。
1)赴任期間と再赴任の可能性
2)1つ上の学校まで見据えて検討
3)下見で環境、生徒(+保護者)を実際に確認する
子供の気持ち
ここから先は、各家庭のお子さんの性格や年齢によっても大きく左右される話なのでご興味あれば読み進めてみてください。
私(元帰国子女)の話
私は子供時代アメリカで4年半過ごしました。引っ越した当時は5年生。来年は6年生なんだー、と心密かにウキウキしていた時突然外国に引っ越しするといわれ、よくわかりませんでした。英語は今ほど習い事として普及していなかったので学校ではローマ字を習ったくらい。英語力ゼロで現地校に入れられました。
幸い日本人含め、英語を母語としない生徒も多い学校で言語サポートの環境も整っていて、助け合える新しい友達もできました。ただ、思春期入口の子供心につらかったのは、日本にいる友達が新しい中学校で楽しく過ごしていることでした。羨ましく、切ない気持ちで早く帰りたい!、と親には言えませんでしたが鬱屈していました。
今思えば、それは言葉のハンデが消えなかったからだと思います。
日本の小学生の私はリーダー的な存在であったのに対して、アメリカの学校では自分の思うことすら伝えられない。あの頃はよくおなかを壊していましたが、それもストレスの現れだったのかもしれません。
当時は電子辞書などなく、毎日重たい辞書を持ち歩いて過ごしていたのですが、2年半ほど経つと、いつの間にか辞書が必要なくなりました。それと同時に、日本への後ろ向きな郷愁が消えていました。
この2年半を長いと思うか、短いと思うかは人それぞれです。ただ、今振り返ってみると当時苦しんでもがいてようやく居場所を見つけたこの過程全てが私自身の成長にとってこれほど大事な時間はなかったと心の底から思えます。
読んでいただきありがとうございます。
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