先日たまたま「子育てとマインドフルネス」というテーマのオンラインセミナーがあり参加してきました。
講師は山下良道さんという東京外国語大学仏語科を卒業され、長年禅宗のお寺の僧侶として布教活動や座禅指導を行った後に、ミャンマーに渡り上座部仏教の修行もされたという異色の経歴の方で、マインドフルネスについての著作も多数出版されています。
お坊さんのお話なのですが特定の信仰は関係ないので、安心して読み進めてください(笑)
実際「子育てとマインドフルネス」というタイトルの講演で参加したのに、子育てに関係なく、そもそもの前提の説明が私にとっては衝撃的かつ、とても面白い内容だったので共有させてください。
何せ、山下先生が「現実は存在しない」とおっしゃるのですから!
いやいや(^^;)!
現実って、実際今私の目の前に存在しているし、過去の経験も嘘なわけがないでしょ!
こんなふうにピンと心が反応したのですが、話の続きを聞くと「確かに!!!」と思わず納得してしまいました。
山下先生曰く、今自分が現実だと思っているものは自分の「好き・嫌い」をもとに出来上がったまるで映画のような場所なんだとか。
つまり、現実とは私の心が作ったものだというのです。
誰でも一日朝起きてから、仕事や学校に行ったり、買い物に行ったり、人に会って話をしたり、その都度いろんな気持ちを感じながら何百という経験をしています。
でも間違いなく全てを記憶していませんよね。
しかもその記憶の取捨選択は無意識のうちに起こっています。
これが「現実とは私が作った世界」という所以です。
同様に、これまでの人生の何百万もの経験の中から私の「好き・嫌い」のフィルターを通して残った恣意的な過去と、まだ起こってもいない未来に今の自分が反応しているということから、最初の「現実は存在しない」という定義が導かれます。
だからこそまずは自分はまるで映画の世界に閉じ込められている!ということを認識して、そこから一歩外に出ることを目指すべきだといいます。
その手段として呼吸とつながる=今この瞬間に集中する「瞑想」があるといい、行き着く先には全ての宗教に共通する「究極の救い」など、そこからはとても宗教家らしい内容のお話でした。
********
こんなお話を聞いて、煩悩にまみれた私も、少しずつそこに近づく努力をしてみたいなーと思ったものの、すぐにはできないので、あえてこの「映画の中にいる私」を利用してみたらどうだろう?ということを思いつきました。
漫然と歩いていると、案外目に入っている情報は少なかったりします。
いつも通っている場所のはずなのに、ここにこんなお店があるんだ!という発見をしたことありませんか?
はじめての場所の方が関心を持てきょろきょろよく観察できていますし、「次の角を曲がるまでに赤いものがいくつあるか数えてください」と言われれば、赤いものを探しながら歩きますよね。
もし人生は映画のようなものだということであれば、自分にとって望ましい題名を決めてしまえば、その題名にあった物語が上映されるのではないでしょうか?
ということで、明日は私と一緒に「幸せな今日」という脳内映画を見ながら1日過ごしてみませんか?
よくあるジャーナリングなどの方法でも、今日あった幸せなことを一日の最後にメモするということを課していたりします。
「メモしなければ」というタスクがあれば、小さな喜びを見逃すことなくキャッチできたりして、幸せ探しが上手になりますよね(^^)
きっと次から次へ幸運が訪れるというよりも今まで気づいていなかった小さな幸せに気づける、そんな1日になる予感がしませんか?