先日の記事の中で価値観について触れました。
https://rani-coach.com/collection_of_prejudices/
「常識」のような価値観はその都度の判断を必要としないため、日常生活を営むために便利な反面、時に自分で自分を縛ってしまう見えない壁にもなりえるというお話ですが、今日はその続編です。
私自身も日々修行中ですが、常識的でまじめな人が陥りがちな見えない壁に気づくためのテクニックを共有したいと思います。
自分で言うのもなんですが、私真面目過ぎて冗談が通じないタイプです💦
だね!まじめだと自覚のある人はぜひ読んでね!
ありのままに見る
タイトルでは『気づき』と表現しましたが、”awareness”という言葉をご存知でしょうか?
元の動詞の ”aware” は、気付く、とか知るという意味です。
あなたは日々自分を囲む環境をどのように捉えていますか?
これに関連して以下の質問をさせてください。
5分前にあなたがいた場所のことを教えてください。
そこで見たもの、耳にした音、その場所の匂い、空気、感触、五感を刺激したものをリストアップしてみてください。
子供がいると常にバタバタだから、そう言われるとあまり覚えてないなぁ…
その場にいたはずなのに、次の予定など他のことに意識が行ってませんでしたか?
集中していないから分からなくなっていますよね。
子供や同僚など誰かと接しているときこそ、その場で起こるあらゆることを受け流すのではなく、耳や目からの情報、そして雰囲気・オーラ―(背後霊も!??)など、とにかくいろいろなことにアンテナを張ってその環境を味わってみてください。
実はこれ、言うは易く行うは難しです。
私もついつい子供の話を「ハイハイ」と台所で料理の片手間で聞いているふりをしてしまうことがあります。
時間に追われているときなど、常にというわけにもいかないのですが、1分だけでも立ち止まってみませんか?
今までと違うものが見えてくることがありますよ。
気づきの拾い方
ありとあらゆる仕事が、Chat GPTの登場で脅かされていますが、人間に残された最後の砦、「人間らしさ」は「五感」と言われる、体のセンサーではないでしょうか?
コンピューターに電気信号としての情報は伝わりますが、情緒や皮膚感覚のような体感覚は、人それぞれの感覚器の精度によって違う独自の物。
そして、人間の体はいろいろな種類の情報をキャッチできる能力を持っていますが、一説によると人間の受け取る情報の8割は視覚情報だそうです。
ここで面白いのは、「スコトーマの原理」といって人間の脳はエネルギーを節約するため、意図的に「盲点」を作り、自分たちが生きていくために重要なもの以外は見えないようにしているという点。
つまり、私たちの目はカメラのように、視界に入るすべてを均一に捉えているのではなく、例えばファッションに興味のある人は、友達がブランド物の新作カバンを持っていれば、それがピン!と目につき、すかさず「あ!」っと気づきますよね。
相手にもカバンにも興味がない人は、「カバン?持ってたっけ??」と存在にすら気づかないというようなことが起こります。
全ての情報をキャッチすると脳はパンクしてしまうので、あえて情報を間引いてる、という脳の特性を理解するだけでも、その「情報の歪み」すらも個性で、意識的に使うことにつながりますよね。
人間は視覚情報から多くを得ていること、それぞれの関心で情報が間引かれていること、体感覚は人それぞれで個性が全く違うこと、こんなことを知っておくだけでも、自分がどんな情報が目に入りやすいとか、記憶に残りやすい情報源にアクセスすることができるようになります。
常に力まなくていいのです。
要所要所、自分の感覚を信じて感じてみてくださいね。
<観察事例> 娘の話
娘がピアノを習い始めた当時の話です。
新しいピアノが届いてしばらくは遊びながら楽しく弾いていました。
ところが、しばらくすると練習で間違えるたびに、「どうせ練習したってできないよ!!」と怒って大声を出すようになりました。
私もイライラがMAXになり、喉元まで出かかった「じゃあ、ピアノ辞めれば!!!」という言葉をぐっと飲み込んで、翌日彼女を観察してみることにしました。
観察結果
観察して得られた気づき
・出来ている箇所、出来ていない箇所がある
・出来ているときの表情は楽しそう
・最初から最後まで完璧に弾けないと、悔しそうな顔をする
・間違えそうなときは身体も緊張して動きがゆっくりになる
・私に聞こえるタイミングで練習をしている
気づきを再構築する
拾い集めた気づきをもとに、私もイライラするのではなく、行動を変えてみました。
気づきをもとにやったこと
・ここまでとても良くできていたね!と、焦点を上手に弾けた方に当てました
・ピアノを弾いてると、とても楽しそうな顔だねとフィードバックをしました
・最初から最後まで上手に弾きたかったんだね、と彼女の気持ちを受け止めました
・がんばったからここは昨日より弾けるようになってきてるよと、努力を認めてあげました
・あと5回練習してみたら?と、小さな目標を提案してあげました
・ママは応援しているよ、と練習の前にぎゅっとハグしました
不思議と観察すると私のイライラの原因だった「大声を出す」という行為が娘の「ママの気を惹きたい」という気持ちの表れだったのかもしれない、と思い至りました。
大声を出せば、ママは私のことを見てくれる。
それがたとえ「怒ったママ」でも。
彼女の行為の根っこに気づき、もし練習を聞いてほしければそう伝えて欲しい、大声を出さなくても大丈夫だよということも伝えました。
娘はそれからしばらく落ち着いて練習して、その曲が弾けるようになりました。
これは爆発寸前で気づきを活かせた体験ですが、ぜひ日ごろから気づきを拾い集めて穏やかに過ごせるようになりたいですね(^^)
まとめ
いかがでしたか?
まず5分だけでも、今、この場に集中してみてください。
そして、ありのままの今を認めてみてください。
いつも見ている景色が少し変わって見えたら、昨日と少しだけ違う行動を試してみるとどんな変化が生れるでしょうか?
私と一緒に新しい視界を開いてみませんか?
- それまでの常識のラベルを外して見る
- 視野が変わる
- 感覚が変わる
- 思考が変わる
- 行動が変わる
- 本当に世界が変わり始める!