先日フリーランス人事で大学でも教えていらっしゃる友人の大内礼子さんがkids LOVER – WiSE KiDS LaBというオンラインコミュニティでクリエイティブ教育xキャリアデザインをテーマにお話をされているのを聞きました。
「幼少期の出会い・出来事がキャリア形成の原体験となる!」というのがサブテーマで、子供がいるいないに関わらず自分のキャリアを振り返る面でもとても参考になる内容だなと感じたので共有させていただきますね。
以下の質問について、少し時間を取って考えてみてください。
- あなたは6歳より前に憧れていた人やロールモデルは誰ですか?
- 最初の記憶は何ですか?
これは自分の「原体験」を明らかにし、そこに共通点を見出し自分の持つ価値観形成やキャリアへの影響を振り返ってみるという「キャリアストーリー・インタビュー」の質問の一つ。
「キャリアストーリー・インタビュー」はアメリカのキャリア理論の大家であるサビカス教授が考案した手法で、キャリアカウンセリングでもよく使われています。
詳しいやり方はこちらも参考にしてみてください。
6歳の時のヒーローは年の離れたいとこのお兄ちゃんかもしれないし、戦隊ものやアニメの主人公かもしれません。
2023年のWBC(ワールドベースボールクラシックス)で、話題になったヌートバー選手も幼い頃自宅に斎藤佑樹選手など高校日本代表の野球チームのメンバーがホームステイで来たことをきっかけに、野球を頑張ろうという気持ちや日本に対する憧れを強く抱いたという話が話題になりましたよね。
その人のどんなところが好きだったのか、憧れていたのかという部分をたどっていくと、自分の今の仕事のやりがいや価値観につながっているということがとても多いんですよ!
過去の膨大な出来事の中でいまだに覚えていること=強烈なインパクトがあったことのはずですよね。
実は私の一番古い記憶は何気ない一日の母親からのある一言。
こんなふうにヒーローとか、最初の記憶、というとなんだか楽しいこととか素晴らしい思い出にも聞こえがちですが、私の記憶はとても悲しかったという思い出。
上述の通り、最初の記憶が実は自分の価値観に影響しているとか、憧れの人の共通点を探ると今の仕事でどんなことを求めているかつながったりしてきますと言いますが、私も子供の頃のネガティブな思い出にものすごーく囚われていることに気づかされました。
私が覚えている古い記憶ってほぼネガティブなものばかり(^^;)ちなみに私のようにネガティブなことが原体験になっている人も多いそうですよ。
むしろそれを克服しようと、今日まで頑張ってこれたり今こういう仕事を選んでいるのかもしれないと思っています。
自分の体験はさておき、このワークショップの主眼は子供のために、親が何ができるかというところ。
ヌートバー選手のご両親のように子供に対していかに良質な「原体験」を与えてあげられるかですが、残念ながら親が子供の記憶をコントロールしたり、インパクトを調整することはできませんよね。
例えば宇宙飛行士に会ったことが原体験で将来宇宙飛行士になると夢を追う子供がいる一方で、同じイベントに参加したけれどそんな記憶にすら残らずそのままスルーして全く違う記憶や経験から触発されて違う夢を追うということも十分起こり得ます。
強烈なインパクトを受けるかどうかは受け手次第なので、大人はいろいろな機会や出会いを増やしてあげる、ということに尽きるそうです。
学校での体験や人間関係の葛藤などは本人次第ですが、自然に触れる、美に触れる、本物に触れる体験というのが大人がサポートできる部分なのかなと思います。
それにしても子供の頃のことはほとんど覚えていなくて自分の記憶力のなさにちょっとがっかりしました(笑)