コーチング

アフリカのことわざ「遠くへ行きたいなら誰かと」から考える組織論

最近たまたま大きな組織を率いていた(る)方、お二人と話をする機会がありました。

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お二人の業種は全く違いましたが、いずれの方も正社員・パートなどの雇用形態、勤務時間も職種もばらばら、外国人も含む組織を率いている中で一番大切にしていることとしてキーワードに挙げたのが「チームを信頼する」ということでした。

立場上は数百人単位の組織のトップだけれど、一人一人に直接メッセージを伝えることは物理的に不可能で、自分が発信したことがダイレクトに伝わる範囲には限界がある。

だから、分かりやすくまず自分が直接関わる数人のメンバーに伝える。

そしてそのメンバーがその先の10人、その先の10人がその先へ…と伝えてもらう。

もしトラブルが起こったら、自分が処理するのが早いけれど、失敗も含めて経験させる。

部下・大好きな仲間を信じて任せ、最後は自分が責任を取ると相手にも自分を信じてもらう。

お二人ともそれぞれの言葉で自分のチームについて語って下さいました。

強い誰かが引っ張るのではなく、お互いの力を信じて支えあう組織が強い組織なのだと改めて感じました。

アフリカのことわざにこんな言葉があるそうです。

「早くいきたいならば一人で。 遠くへ行きたいならば誰かと。

もちろん一人の方がペースが取りやすいので、早く目的地にたどりつける可能性があります。

自分が調子のよい時、一人でも扱える範囲であればそれでいいと思うのですが、社会に出るとそうした目的地や問題以上に大きな目標や課題にぶつかることがありますよね。

私は特に母親になってからそれを感じます。

大学を卒業して以来、海外勤務も含めてずっと仕事をしていた時は自分一人で十分生活は楽しく、仕事上の学びも多くあったと思います。

ただ、母親になり状況は一変!

私の力で頑張ろうと勝手に力を入れていて、どうにも前に進めなくなってしまうところまで追い詰められ、やっと周囲に助けを求めることができるようになりました。

結果的に、私にとっても子供たちにとっても、他の誰かが関わってくれることで視野も広がり、より多くの経験をすることができ、人として大きく成長できたような気がします。

私の信頼するコーチの大先輩は母親の仕事とマネージャーの仕事は驚くほど似ていると言います。

プレイヤーとしての優秀さとマネージャーとしての優秀さは必ずしも正比例しないことは、あなたの周りを見渡してみると感じるところがあるのではないでしょうか。

自分の成果に関わることを相手を信じて任せることは、やはり勇気が必要です。

プレイヤーとして優秀だった人ほど、この葛藤は大きいのではないでしょうか?

よちよち歩きを始めた赤ちゃんをいつまでも転ぶのが心配だからとベビーカーに乗せていると、その子は歩くことが苦手な子になってしまいます。(実際こういう子本当にいます!)

子育てって本当に人生で大切なことを色々教えてくれるなと改めて思いますが、何度もチャレンジさせて、本人の歩く意志や努力を見守り、励ますことで失敗を恐れず次の一歩を自分から踏み出せるようになるんですよね。

私が話を聞いたマネージャーさんの「失敗させて学ばせる」というのは究極の愛情ではないでしょうか?

組織の大小に限らず誰かと一緒に仕事をするとき、また、家族をひとつのチームと捉えるなら子供も一人のメンバーとして信頼することも心掛けたいですね。

より遠くに、人として成長できるチャンスが巡ってきたらぜひこのことわざのことを思い出してください。

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