こんにちは
元帰国子女、元留学生、元駐在員、ついに駐妻のLamaです。
今は中国で2人の子供を育てています。
面白い動画を見つけました。
TED-Edといって子供や教育関係者に向けて作られた動画で学習教材作ってそれを共有するプラットフォームです。
いろいろなジャンルの語り手がスピーチするので有名な「TED」が提供しています。
こちらにバイリンガルの脳について解説したとても面白いアニメーションがあったのでそれを共有したいと思います。
1.バイリンガル脳のメリット
結論から言うと、バイリンガル脳はいいこといっぱい!!
多言語を操ることができる人の脳は活動が活発で、複雑な思考に耐えられ、健康な状態が維持できるそうです。
英語のみですが、5分程度でアニメーションも豊富なので内容はわかりやすいです。
ぜひ見てみてください。
バイリンガルの3分類
「小さいうちからトレーニングして子供をバイリンガルに!」
という宣伝文句はいろんなところで使われていますが、アクセントや発音の違いはあるものの、どの段階でもバイリンガルになることは可能です。
こちらの動画によるとバイリンガルには3つのパターンがあるそうです。
1. Compound bilingual 混成型
2. Coordinate bilingual 調整型
3. Subordinate bilingual 従属型
ある移民家族のケース
動画ではペルーからアメリカに一家で移住してきた家族のケースで、上の3分類を解説しています。
1.2歳 ガブリエラ =混成型バイリンガル
2歳児はまだ母国語も発達段階です。1つの概念(例えば「イヌ」)をスペイン語と英語と2つの言語で同時に学びます。
2.10代 ガブリエラのお兄ちゃん =調整型バイリンガル
母国語はすでに発達した状態です。学校で英語を学び、家族とはスペイン語というように2つの言語を切り分けて成長します。
3.大人 ガブリエラの両親 =従属型バイリンガル
母国語を通して外国語を学びます。
Lamaは2の調整型バイリンガルに分類されます。
そうなんです。
何歳からであっても、母国語以外の言語に堪能になることはできます。
Lamaが中国語を本格的に学んだのも20歳頃でもう子供ではありませんでしたし、駐在員時代ご一緒した「おじさま」たちでビジネスを通じて中国語を習得した方も沢山いました。
Lama自身含めて数多くの実例があるとおり、何語でも、何歳でも、意志と環境さえ整えば誰でもバイリンガルになれるます!
脳の中で起こっていること
今やバイリンガルは字幕がなくても英語が観れるとか、旅行に便利といった目に見えるメリットに加えて、脳の健康にも良いことがわかって来ました。
1960年代頃までは子供にとって2つも言語を覚えなければならないのは、脳に負担がかかるためバイリンガルはハンディキャップだという認識だったそうです!
幼児期からお金を払ってみんなが英語を習うようになった今では考えられないことですね!
さて、脳の活動や内部の状態が画像など様々な方法で分析できるようになり、バイリンガルの脳が一言語のみ話す人とどのように違うかが分かってきました。
言語能力には能動的なスピーキング・ライティングと受容的なリスニング・リーディングがあります。
バイリンガルは言葉の切り替えをスイッチを切り替えるがごとくやっているのですが、この「スイッチの切り替え」が背外側前頭前野と呼ばれる脳の部位の活動を活発にします。
この部分は問題解決、同時進行で作業を進められるマルチタスク、多くの情報から必要なことを抜き出せる課題抽出能力を司る部位だそうです。
また、神経細胞の密度が高まり、アルツハイマーや痴呆症といった脳の病気のリスクを減らす効果もあるようです。
バイリンガル=賢いとはなりませんが、脳の健康にはプラス効果ですね。
2.「英語を学ぶには○○歳まで」は本当?
これはいろいろな調査や学説があるのでLama自身もいずれ分析していきたいと思っているのですが、ここでは敢えて答えはNOです。
ただ、いつその言語を学んだかによってある程度違いはでるということが言えるようです。
脳の構造は大きく右と左に分かれおり、一般的に右脳は感性を司り、左脳は理性を司ると言われています。(巷では大袈裟に言われますが、右、左とすっぱり分かれるのではなく程度問題のようです。)
「xx歳までに…」という言説の根拠は、左脳で理論的に言語を学ぶ大人に対して、発達段階にある子供の脳は左脳だけでなく、右脳も使って言語習得ができるため学びが早いということのようです。
この仮説について答えは出ていませんが、大人になってから言語を学んだ人の方が、その言語で問題に対処するときはネイティブより理論的に考えられるという調査結果があるそうなので、子供の方が言語を学びやすいというのはあながち間違っていないかもしれません。
とはいえ、これもある意味程度問題なので、外国語の習得は脳トレとしても何歳になってからでも遅くないということにはかわりないのではないでしょうか。
子供のオンライン英会話ならここ!3.おまけ <Lamaの経験談>
このビデオの中身で、「大人になってから言語習得をしたほうが、より理論的に(その外国語で起こった)問題に対処できる」という箇所について自分の身の回りの人に置き換えて腑に落ちることがありました。
Lamaのバイリンガル分類タイプは、英語=2.調整型、中国語=3.従属型です。
一方でLamaの妹は当時4歳でアメリカに行ったのでほぼ1.混成型タイプです。
高校生の途中まで現地校にいたLamaの方が、小学校中学年だった妹よりも授業で小説を読んだり、エッセイを書いたりというトレーニングは積んでいるはずなのですが、日本に帰ってからの英語は受験用に翻訳を練習したり、大学の授業のために新聞を読んだり、レポートを書く程度だったLamaに対して、妹は日本に帰ってからも英語で小説を読んでいました。
これはきっと感情を司る右脳で彼女が言語習得を行っていたからかしら?と思ってしまいました。
Lamaにとって英語はまだしも、感覚的に中国語で小説を読むとかは絶対に無理です(笑)。
中国語で仕事の話はできるのですが、確かに感情を交えた話は英語の半分もしたことないと思います。
言葉を使う場所、能力レベルの問題もあると思いますが、なかなか面白いお話でした。
読んでいただきありがとうございます。
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