「100人100通り」という言葉、ステレオタイプの思い込みではなく、それぞれの存在を認めるとても素敵な言葉だと思いませんか?
いろんな人がいて、いろんな働き方や家族のかたちがあっていい。そんな勇気をもらえますよね。
この想いを世の中に先駆けて発信し、今も強力に推し進め続けているサイボウズ社長の青野さんのお話を聞く機会がありました。
「既製品」の人生で満足できますか?
ご存知の方も多いと思いますが、サイボウズはグループウェアを軸にしたITの会社ですが、そのユニークな人事制度でも注目を集めています。
青野さんは創業社長で、もともとは猛烈なワーカホリックだったそうです。
ところが規模が大きくなるにつれて、会社に寝袋で泊まるのが普通という青野さんの働き方に
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ついていけない!
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と社員たちが悲鳴を上げます。
次々会社を去っていき、一時は離職率が3割近くなったとのこと。
毎週のようにオフィスフロアで送別の花束が贈られる光景が続き、次は誰が辞めてしまうのだろう??と誰もが疑心暗鬼に駆られ、組織自体も不穏な空気になっていたところで100人100通りの働き方を目指す人事制度を導入したそうです。
制度を導入してからすぐに離職率は4%に激減!
さらにこの人事制度に魅力を感じた多様な人材が新たに集まったことで、業績も拡大し続けているそうですよ。
ある人は一切残業しない、ある人は週4日しか来ない、ある人は副業で企業していたり、社長の青野さん自身も上場企業の社長でありながら3度育休を取得されたそうです。
全員が満足する給料、働き方が統一できない以上、社員が会社に合わせるのではなく、会社が社員の幸せを叶えるために動く。
働く一人一人が「幸せかどうか」が最も大切で、「100人100通りの働き方」はただの手段とおっしゃっていたのがとても印象的でした。
ちなみに、情熱をもって主体的に行動できる人が集まるエンゲージメントの高い組織は生産性が2割ほど高まり、それに伴って利益率も上がるそうですよ(^^)
上司はこうするべき、母親はこうするべきという価値観は私たちが無意識的に持ってしまっているもの。
これまでの価値観から離れる時は少し勇気がいるかもしれませんが、先んじている例を見ると案外いいことづくめのようですね(^^)
会社はカッパである
サイボウズの青野さんは著書で会社のことを「カイシャは実体のない想像上の「カッパ」のようなもの」と表現されています(笑)
実際「田中さんのパソコン」は田中さんという人の実体がありますが、「会社のパソコン」と言うのは会社という法人格、つまり法律が作り出した架空の存在を前提にしていますよね。
講演会で話されていたのはカッパ(幻)に執着することをやめて、自分が人生の多くの時間を費やす仕事をいかに楽しむことができるか、カギを握るのは「感謝と貢献」だということ。
万人が満足する制度や給料はないけれど、人間は誰もが感謝され、認められることを必要としています。
会社という組織を運営するトップがそれを重視し、本気で会社、ひいては社会を変えたいと行動しているところが素晴らしいですよね。
そして会社ももちろんですが、家族も一つのチームとして考えると、一つでも多くのチームがお互いの感謝と貢献に着目できるとよさそうですよね。
毎年母の日だけ感謝の花を贈るのではなく、家族の間の「ありがとう!」を普段より多めにしていきましょ♪
今日の質問
感謝と貢献で今日から実践できることは何ですか?