先日、私の尊敬するコーチの木村純子(すみこ)さんに『忙しい母親だからこそセルフリーダーシップを』というテーマでご講演いただくイベントがありました。
母親になって働き方を変えざるを得ず、キャリアに自信を無くしてしまったり、逆に働き方を変えないよう頑張りすぎて疲弊してしまい苦しんでいる、そんなお母さんたちを勇気づけてくれる話がたくさん聞けました!
母親という存在の持つ可能性とそれを高めるアドバイスについて、多くの方に読んでもらえると嬉しいです。
母親業で培うスキル
木村コーチは、まずお母さんたちが日常必要だからやっているオペレーションがビジネスパーソンンの基礎力そのもの!という言葉に目から音を立ててウロコが落ちました。
どのようなビジネススキルかというと…
事例 | スキル |
---|---|
子供にダメとかキライとどれだけ言われてもめげない | 打たれ強さ |
子供が喜ぶことは何かをいつも考えている | 優しさ |
トイレの失敗、食事をこぼす、モノを壊す…等を許す | 忍耐力 |
食べない野菜はハンバーグに混ぜてチャレンジする | 工夫する力 |
お迎えの時間までに仕事を片付ける | 限られた時間でこなす段取り力 |
実家やご近所・友達などお願いできる誰かを確保している | 誰かに助けてと言える力 ⇒自分も助けてあげることができる器の広さ ⇒助けてくれる見方を増やす配慮 |
替えの下着、着替えを持ち歩いている | リスク予見 |
お母さんたちは日頃から育児だけでなく、家のこと、仕事のこと色々なものを同時並行で進めています。
言わなくてもいいことを言ってしまったり、やるべきことができなくて自己嫌悪したり、失敗することも多々ありますが、失敗を許す力すらも武器にできるんですよね。
誰かから評価されたり認められることがほぼない「母親業」をこんなふうに認めてくれる人がいた!ということで私含めて参加しているお母さんたちは感動の嵐でした。
母性性で組織改革!
さらにこれからダイバーシティーが拡大し、制約を持って働く人が増える社会が到来する中で、母性を持ったその存在のまま、組織のマネージャーになることで組織が健全になる、と木村コーチは強調されていました。
組織において必要となる「母性性」とは、メンバーの心身の健康に目配せし、一人一人の適性を見極め、その成長を喜び、共に成長しようよと目線を合わせて対話ができる力と私なりに定義してみました。
これはもちろん母親や女性だけが持つ能力ではなく、男性でもどんな性別・国籍でも身に着けるべきだし、身に着けることが可能な能力だということが大切。
ただ、多くの母親は「子供」という非常に厳しい特訓相手がいるということで、鍛えられ方がハード(^^;)ということくらいでしょうか。もちろん育児を父親がメインでやっているという家族も私は知っているので、これもトレーニングの量と質の問題ですね。
音楽家やスポーツ選手など、優れた成果を出せるようになるためには、どんなものでも最低1万時間程度の訓練が必要だという説があります。
365日毎日3時間ピアノを練習しても1万時間に到達するには9年以上かかりますが、赤ちゃんのお世話はほぼ24時間稼働状態なので、2年くらいで1万時間をクリアしてしまうくらいの勢い!
どれだけすさまじいトレーニングを受けているか、こう換算すると分かりやすいですね。
お腹がすいた、オムツが濡れた、見て欲しい、遊んで欲しい、寂しい、眠たいなど、いろんな欲求を言葉が通じない相手の意図を汲んで満足させ続けてあげるなんて、愛がないとできないですよね。
そしてその試練を耐えてきた自分に改めて拍手を送りたい(笑)
この「母性性」というスキルセットは男性にとっても非常に参考になる観点だと思います。
お母さんたちを応援したいというのは私がコーチになった原点でもあるので、そこに立ち返れたという意味でも勇気をもらえた講演会でした。
世のお母さんたち頑張りましょう!
そして、
周囲のお母さんたちに敬意と感謝を!
今日の質問
母親から最も影響を受けたことは何ですか?