やりたいことがある。
でも最初の一歩って、なかなか出せませんよね。
特にそれが困難を伴う可能性があったり、今ある心地よいモノを手放さなければならないときはなおのこと。
脳科学で考える
先日脳外科医の林先生の本を読んで面白いことを知りました。
林先生は北京オリンピックの日本水泳代表に対して脳科学の見地から「勝つため」の講義を行い、結果は金メダル続出!
その勝利に貢献したと言われています。
林先生によると、人間の脳は「生きたい」・「仲間になりたい」・「知りたい」という3つの本能を持っているそうです。
一歩踏み出すことはきっと自分の魂が「やりたい!」と願っていることなのかもしれませんが、脳は心配になります。
「失敗するかもしれない…」
「周囲に反対されるかも…」
「こんなこと言ったら(したら)嫌われるんじゃないだろうか…」
傷つきたくない、周囲の反応が気になる、という「生きたい」、「仲間になりたい」という本能が一歩踏み出すことを躊躇させているのです。
危険から身を守るための反応なんだね
勇気が出せないのは、脳が自分を守る仕組みが働いている証拠。
おぉ!脳が頑張って仕事してるぞ!って捉えると心が軽くなるね
コーチングで出来ること
一歩踏み出す勇気が出ない、という悩みはコーチングのクライアントさんからよく出てくるテーマです。
とはいえ、コーチに話をしたこと自体がもう一歩踏み出している段階ですね!
さらに言うと、その手前で「どうしてよいか分からない」というテーマも、実はクライアントさん本人の中に答えがある場合がほとんどです。
ただ、それをやってよいか不安だとか、自分の中のこうあるべきという価値観に反していることで一歩が踏み出せないということがあるので、コーチは「それって本当にそうなの?」と違う視点で見て見ることや、その考えの根っこを掘ってみたり、逆に俯瞰して見る質問を投げかけていきます。
失敗すると何か重大な影響があるかもしれないとか、プライドが傷つくかもしれない、友人が離れていくかもしれない、色々なネガティブなシミュレーションが頭をよぎっているのかもしれません。
こんなことが頭を巡っているときは、あなたがまるで失敗を体験しているのと同じです。
脳は自分の生存を賭けてどんどん頑なに、「そっちに行っちゃダメー!!!」と叫びます。
脳は現実とイメージの区別がつかないので、こうなるとますます強硬に抵抗反応を示してしまう可能性も。
現実とイメージの区別については、ある実験があります。
頭の中に梅干を思い浮かべてください。
唾がこみあげてきませんか?
どこにも梅干しなんかないのに、イメージしただけで体は反応してしまいます。
現実には起こっていない失敗を次々頭に思い浮かべることで、体は失敗を体験してしまうのです。
結果としてどんどん動けなくなります。
だからこそ、問いたいのです。
もし成功したらどうなりますか?
成功している自分をイメージしてなりきってみるのです。
成功した自分はどこにいますか?
どんな人に囲まれていますか?
どんな気持ちですか?
オリンピック級のスポーツ選手がやっているイメージトレーニングって、まるで成功をその場で実際に体験しているかのように細部にまでイメージして体感するそうですよ。
もしコーチングを申し込んだら、その時点であなたの小さな一歩は始まっています。
目に見えないかもしれませんが、主体的に何かを得ようと前進を繰り返しているイメージ。
幅跳びで一気に3メートル飛べ!と言われても大抵の人は無理ですよね(^^;)
でも昨日より1mmでも進めたら一年で3.65mも進めます。
イチロー選手も小学生の時から毎日素振りを欠かさないそうですし、ピカソも幼いころからずっと絵を描く訓練を積んできました。
あなたの魂が失敗を恐れる以上にやりたいと感じるならば、今日から自分の変化を押しとどめようとする脳の本能に1mmだけ打ち勝って前進してみてください。
最後にあなたの脳に空白を残す問いを投げかけますね。
未来の成功をしたあなたが今の自分に声をかけてあげるとしたら何と言いますか?